【魂のごちそう薬膳ライフ】「薬膳の専門家」が大切にしている「調和」とは?

【魂のごちそう薬膳ライフ】「薬膳の専門家」が大切にしている「調和」とは?

2022年3月31日

今日は日暮れ前、オンライン復習問題を入力する仕事後で、サロン教室のそばの公園へ気功と太極拳のお稽古に行きました。

長時間パソコンに向かっていると目がしょぼしょぼしてしまいます。

こんな時には「クコの実酢のはちみつ茶」で目の調子を整えるのもいいけれど・・・

クコの実酢のはちみつ茶

クコの実酢やアレンジ薬膳ドリンクについては、『薬膳生活レシピ開発BOOK Vol.2 秋 季節薬膳』にてご参照頂けます。

心と体の養生に思い切って、目をパソコンのモニターから強制的にそらさせる目的もあり、屋外の公園へ運動・呼吸法・瞑想法をやりに出かけます。

花曇りの満開の桜の下で行う体の内側と外側の「気体交換」は最高でした。

気体交換とは中医生理学で、体内の汚れた濁の気を体外の清の気と入れ替えることを意味します。

近くに人はいなかったけれど、自然界からの清らかな気をマスク越しに存分に吸い込みました。

コロナウイルスというかスギ花粉を肺に入れたくないので、マスクはしたまま自主練のお稽古。

少し向こうのほうで中国人の親子3人がバドミントンで遊んでいて中国語が聴こえてくる・・・

なんだか中国留学時代を思い出し、柏もインターナショナルになったなあと感じました。

 こうして穏やかに食事・運動・休養の健康三本柱で薬膳ライフを楽しんでいると、40歳代のうちに会社員を辞めて「薬膳の専門家」になってよかったなあとしみじみ思います。 人生100年時代に突入したこともあり、第2の人生はこの世に生まれてきた使命を果たすのにじっくり時間を費やせるから。 そしてほっこりと「薬膳の専門家の皆さん」や、「これから薬膳の専門家を目指したい皆さん」が日々の生活の中で大切にしていることって何だろう? 薬膳に魅せられた同志として、そんな思いが浮かんだのですね。 だから今回は薬膳ライフコーチが大切にしているナチュラル薬膳生活の「調和」について、3つの視点から書いてみたいと思います。 ・大自然との調和が究極のゴールであること。 ・その手前では個人が健康であるという調和のスモールゴールがあること。 ・健康の調和状態を視覚化した「陰陽ホメオスタシスのネットワークシステム」のこと。

究極のゴールはすべて大宇宙とのワンネスそれは「調和」

もしあなたも「薬膳の専門家」であるならば、日頃から心がけていることは何ですか? または、「薬膳の専門家を目指して」いらっしゃるのであれば、その理由は何ですか。 薬膳の源は中医学そしてそのまたルーツは東洋の中国古代思想哲学。 有機物も無機物も総体としてこの宇宙の構成員を「ワンネス」と見做します。 ワンネス人の星型 世界全体が調和していると世界も個人も健やかで幸せにいられるという考え方。 その一方で、宇宙は人間をひとつの小宇宙として個性も尊重してくれるのが特徴的。 五行説のイメージ 個体の生き方や目的が全体との調和であればワンネスに貢献することになります。 薬膳は食を通じてこうした東洋の思想哲学に理想の社会を具現化する自然療法のひとつ。 自分が薬膳の専門家として、これまで培ってきた《レシピ開発力》を世に伝える社会活動は不可欠です。 しかし、目的ではなく社会や個人のワンネスを実現していくのに有効な手段のひとつに過ぎません。 薬膳スクールの究極のゴールは、将来、薬膳を開発・提案・指導する皆さんが自分も人も幸せにできるようにお育てすること。 こうした人材を育成する薬膳の仕事がほんの少しでも地球全体の《調和》につながればいい。 薬膳の知恵は中国がみなもとですが、日本発のナチュラル薬膳生活もワンネスだからみんな根っこは一緒。 日本と世界 そう考えています。 だから、大切にしているキーワードは《調和》、ハーモニーなのです。 宇宙は薬膳に限らず自分も人も幸せにする社会活動をいつも見守って応援してくれていると感じます。 お話ししたとおり今日の夕刻は柏本校サロンの近くの公園にて・・・ バドミントンを楽しむ親子が去って静かになったその場所が、一瞬に贅沢な空間になりました。 そこで満開の桜の下。 同じ東洋思想の流れを汲む気功や、チャクラクリアリング瞑想も使って心と体と魂を浄化。 すると桜花がびっしりと付いた桜の枝々の遥か向こう。 さらにさらに曇り空よりもっと上の方の宇宙からの応援が降り注いできたように感じました。 桜花とけやきの枝 お稽古を終えてふと見上げると、いつも自然界のエネルギーを頂いている桜花の向こうにそびえるけやきの木の上のほうからかもしれません。 まさに魂のごちそうを頂く刹那(せつな)となりました。

スモールゴールは人体すなわち小宇宙の「調和」からでいい

わたくしたち人間は小宇宙を成していますが、大宇宙の一部に過ぎません。 いきなり大宇宙との調和と言われてもスケールが大きすぎて想像がつかない。 そんな方もいらっしゃることでしょう。 まずは最初は自分そして家族の心と体の「調和」を薬膳で整えて健康を守れるようになればいいですね。 例えば、大切なお子さんやパートナーが熱の症状で苦しんでいたら、心のこもったケアや緩やかに熱を冷ますお食事が陰陽バランスの崩れを調和させて癒すのです。 カゼで熱があるときは現代医学の白い解熱剤や、漢方薬の麻黄湯や葛根湯などを服用しているかもしれません。 葛根湯 重篤な病気は薬膳だけでは治らないので、お医者さまの診断や処方されたお薬を服用する場合もあるでしょう。 それでも急性病の回復期や慢性病とのお付き合いには、何らかの食事療法を必要とする場合が多いです。 そんなときに役立つのが中医学の理論で食事療法を考える薬膳の知恵。 例えば熱病の回復期に気管支に炎症がまだ残っていれば、喉ごしのよい豆腐花をさっと作ったり、熱毒を取り除く緑豆を加えて薬膳粥を作ったり、自分でレシピ開発できるのは高度なスキルです。 中医学の理論をしっかりおさえて、自分や家族の確かな薬膳レシピ開発力があれば、社会のお役に立てる機会も出てくることでしょう。 そんな段階が訪れて、医・食・癒の仕事現場で薬膳レシピ提案力を生かしている専門家は増えています。 薬膳と自分の得意分野を融合したオリジナルコンテンツをデザインして、薬膳ライフコーチのように世の中に広める薬膳の専門家になる道も開けます。 自分や家族の心や体の調和を薬膳で整えられる人が、さらに社会の調和につながる活動で活躍していく・・・ 全体の調和を図りながら、自分も人も幸せにする食べ方や生き方を心がける人が増えたらどうでしょう? エゴ丸出しのトップダウンで争いで破壊を繰り返してきた旧世界のレガシー。 全体の調和を乱す要素が徐々に後退して、人類が新たな愛に溢れるステージに成長していけるようにも思うのです。 おおげさに聞こえるかもしれませんが、こんなビジョンを描きながら薬膳の専門家として《調和》を大切に考えています。

小宇宙の調和「陰陽ホメオスタシスのネットワークシステム」

ところでナチュラル薬膳生活でしばしばお伝えしているのですが、小宇宙である人体の理想的なバランス状態のことを「陰陽ホメオスタシスのネットワークシステム」と名付け視覚化しています。 先に例に挙げた熱を冷ます陰陽のバランスの考え方も、このネットワークシステムを健やかに維持する方法から生まれています。陰陽ホメオスタシスのネットワークシステム 人間の心の緊張とリラックスの状態は、陰陽バランスのように双方向で、「自律神経系」「免疫系」「内分泌系」に影響するという人体の生理学の考え方です。 カゼやウイルスのような外敵が要因の場合も、その影響はドミノ倒しのように他の系に及びますし、体の状態が心にも影響します。 この図は以前メディカルハーブを学んだとき、ホメオスタシスの複雑な仕組みをネットワーク化して上手に説明していた方法が原型。 メディカルハーブと薬膳を融合するうちにこれらひとつひとつの系に、陰陽バランスがあるのに気づきました。 実際の人体の細胞はもと複雑ですから、全体のバランスを取るのが如何に難しいか想像がつきますよね。 ましてや、まだ未知なることが多い大宇宙(自然界)と人間とのバランスを想像したら、気が遠くなりそうです。 それでもわたくし達はこの大宇宙から命を頂き、その懐に抱かれておいしく食べて全ての系を調和させながら、健康な暮らしを享受しているのです。 なお、現代医学と中医学を融合した陰陽ホメオスタシスのお話しについての詳細は、【後期】薬膳応用コースのカリキュラムで詳しく学べるようにしています。

まとめ【魂のごちそう薬膳ライフ】「薬膳の専門家」が大切にしている「調和」とは?

今回は「薬膳の専門家」が大切にしている「調和」について自らの視点から、次の3つの知見でしたためました ひとつめは、あくまで薬膳ライフコーチが薬膳の専門家として大切にしていることとして、大自然との調和が究極のゴールであることを紹介。 ふたつめは、その究極のゴールをいきなり目指すのではなく、まずは自分や家族という個人の健康という調和のスモールゴールから始めることを提案。 最後のみっつめは、人間が健康であるための調和がどのような状態か、それを視覚化した「陰陽ホメオスタシスのネットワークシステム」を解説しました。 「薬膳の専門家」ひとりひとりには、それぞれが大切にしている想いがあって、この仕事を選んでいることと思います。 お互いに薬膳の社会普及を目指す同志や、これから薬膳の専門家を目指したい皆さんへの分かち合いに、ナチュラル薬膳生活の考える《調和》の大切さをひも解きました。 薬膳の専門家が大切にする調和 薬膳ライフコーチ 須崎桂子けいてぃー♪ 参考文献: 須崎桂子著『薬膳生活レシピ開発BOOK Vol.2 秋 季節薬膳』 須崎桂子著『ナチュラル薬膳生活入門編』 須崎桂子著『ナチュラル薬膳生活応用編』 ]]>