【卒業生の活躍】薬膳を仕事に活かしているテーブルデザイナーみうらひろこさん作品展

【卒業生の活躍】薬膳を仕事に活かしているテーブルデザイナーみうらひろこさん作品展

2022年11月18日

こんにちは。薬膳講師歴15年の須崎桂子です。

薬膳を仕事にしたい・薬膳を仕事に活かしたい。

こう考えて薬膳を学んでいる人は、「自分も人も健康に幸せにしたい。」尊い願いを持っています。

今回はこうした夢を叶えた卒業生のひとり、千葉県の流山市でテーブルデザインを教えているみうらひろこさんの活躍をご紹介します。

三浦寛子さんの冬至テーブル作品20221118
午後の日差しを浴びる みうらひろこ先生の作品 『季節を愉しむ~冬至night~」

・これから薬膳を勉強したらどんな未来が待っているのだろう。

・どうしたら薬膳の知識と実践力を活かして、自分の個性を生かした仕事をできるのだろう。

・薬膳を仕事に活かしたいけれど、薬膳の先生になりたいわけではない。

薬膳を得意な分野に活かして人生を心豊かに彩っている先輩の姿は、こうした疑問や悩みを解くカギを与えてくれることでしょう。

テーマは、「【卒業生の活躍】薬膳を仕事に活かしているテーブルデザイナーみうらひろこさん作品展」。

薬膳を仕事に活かしたいけれど、どうしたらいいのか分からないと悩む皆さんの参考になれば幸いです。

薬膳の知恵が仕事に個性にプラス!「テーブルデザイン教室くらしって」作品展

みうらひろこさんが主宰するのは、テーブルデザイン教室「くらしって」

(みうらひろこ先生ですが、ここでは懐かしく愛を込めて「ひろこさん」と呼ばせていただきます。)

今日は午後からひろこさんが千葉県流山市の「杜のアトリエ黎明」にて生徒さん達と初めて開催している作品展に伺い、とても愉しいひとときを過ごしました。

実は昨年の暮れに卒業生のひろこさんと冬の薬膳会でお会いしたとき、来年の夢をお尋ねしていました。

そのときに伺っていたのが、テーブルデザインの生徒さん達と作品展を開くこと。

くらしって作品展の案合い版

その夢をこうして今年しっかりと叶えられたわけです。有言実行の人。自立&自律の人。

テーブルデザインのお仕事への情熱と生徒さん達への愛情が伝わってくるステキなイベントでした。

これまでのテーブルデザインの学びの成果を、生徒さん達が世の中に表現するチャンスを作って差し上げたのですね。

ひろこさんの作品が個性的なことはもちろん、生徒さん達の個性も一つひとつ引き出してテーブル創り。

その場にいらした生徒さんから伺ったのですが、ひろこさんは必要に応じて目に見えるカタチに作品をまとめ上げる最低限のアドバイスをされていたようです。

楽し気にテーブルをしつらえるみうらひろこ先生と生徒さん達
みうらひろこ先生(中央)と生徒さん達

最初にざっと会場を眺め渡したときに、皆さんそれぞれ特色がはっきりと分かれていました。

ひろこさんによるとテーマはおもてなしを軸にしっかり設定したそうですが、あとは自由に創造してもらうようにしていたのだとか。

だからでしょうか。どなたの作品も伸び伸びとしていて飾り過ぎておらず心地よいナチュラルな印象でした。

そのまま普段の暮らしに活かせそうなセッティングばかり。

自分も薬膳テーブルを創るのにあたって、とても参考にもなりました!

それぞれの食卓の賑わいが聴こえてくるような感覚でした。

スペースの関係上、ここで全ての作品はご紹介できませんが、例えば、わたくしのハートをぐっと掴んだ作品たち。

それは、今山淳子さんの夫婦のクリスマスディナー、そして、本山ちひろさんのお誕生日会のテーブルでした。

まず、こちらは今山淳子さんがご主人さまに制作過程を時々見てもらいながら創り上げたという『夫婦で楽しむクリスマス』。

自分がいつも夫婦ふたりで薬膳テーブルをしつらえて食事を楽しんでいるせいか、とても親しみを感じました。

ちょうど淳子さんが作品展にいらしたので、普段お互いのオットがテーブルコーディネートにどう反応しているか、それぞれのオットの好みの違い等など、愉しく語り合いました♪

今山淳子さんの夫婦のクリスマス作品20221118

それから、本山ちひろさんご自身が翻訳したという絵本『夜のおたんじょう会へ』の中の不思議なお誕生日会の世界を表現した『夜のおたんじょう会へようこそ』が心に沁みました。

奇しくも昨日はちょうどわたくしの誕生日。

外食でしたが夫とケーキ付のディナーを昨晩、愉しんだばかりだったから、またお祝い気分を思い出して嬉しい気持ちになりました。

本山ちひろさんの夜のお誕生日作品20221118

このように自分の暮らしに重ねてテーブルデザインの作品群を共感しながら、「真似ぶ(真似て学ぶ)」させて頂きたいなぁと感じた次第です。

ただし、これはあくまでわたくしが自分事化した個人的な感想。

テーブルデザインに対する印象は、受け取る人のそのときの心境や価値観や年齢などによって一人ひとり異なるはずですよね。

薬膳の考え方のもとになっている中医学も、一人ひとりの体調や体質に合わせて健康を守り不調を予防ケアします。

大量生産で同じような商品がお店に並び、地球規模で情報共有が進み、物事が均質化して没個性になりがちな昨今。

こうして丁寧に一人ひとりを指導して個性を引き出すテーブルデザインの先生の仕事は、個人に合わせて処方する薬膳のアプローチに似ています

テーブルデザインは生活に大きなウエイトを占める食事の舞台創りと同じこと。

そこに生徒さまがオリジナリティーをプラスして、自分も人も幸せになる食卓を演出する術を伝えるのが、テーブルデザインの先生のお仕事。

それは生徒さんが食卓を通じて、心豊かな人生を創るお手伝いになります。

きっとひろこさんは個性を重んじる薬膳や中医学の考え方をこの仕事に活かして、生徒さんたちの個性を伸ばしていらっしゃるのだろう。

くらしって作品展に伺って、さまざまな作品を拝見しながらこう感じた次第です。

薬膳レシピ開発力と実践力もテーブルデザインの仕事にお役立ち

そしてもうひとつ、ひろこさんには昨年の薬膳会で「薬膳を学んでテーブルデザインの先生の仕事にどのようなメリットがあったか」お尋ねしていました。

そのときは、薬膳レシピ開発力がテーブルデザインの仕事にとても役立っているとおっしゃっていたのですね。

でも実はわたくし、その場ですぐにはその意味があまりよく分からなかったのです。

テーブルをデザインするには、やはりメニューの考案が先にありき。

だから建物の設計図と同じように、予めテーマとメニューをしっかり決めて、だれをどんな風にどんな器でもてなすか、等など。

予め決めてから、初めて実際のテーブルデザインに取り掛かるのだと教えてくれました。

そう言えば、例年年明けにビッグドームで行われているテーブルウェア・フェスティバルでは、作品のひとつひとつに、テーマや食事のシーンやデザインした人の想いや器を選んだ理由について、説明書きが添えられています。

テーマを決めてレシピを開発して、その趣旨にそった色やカタチや質感を組み合わせ、食べる人にぴったりな食空間をしつらえるのがテーブルデザイナーの役割。

確かにテーブルをデザインするプロセスと、その結果出来上がった食卓の雰囲気。

それは、中医学理論にそって薬膳レシピを開発するときに使う手法と、その結果出来上がった薬膳料理に似ています!

ひろこさんの『季節を愉しむ~冬至night~』にも、生徒さん達の作品にも全て、テーブルデザインの趣旨が添えられていました。

みうらひろこ先生『季節を愉しむ~冬至night~」説明書き

ひろこさんのテーブルデザインには薬膳のエッセンスが個性の一部として、燦然と輝きを放っているのがすぐ分かりました。

しかし薬膳や中医学をそのまま食卓に表現しているわけではありません。

ひろこさんが大切にしている日本の伝統的な季節の食習慣を紹介しながら、それをベースにしておもてなしのテーブルをしつらえているのでした。

三浦寛子さんの冬至テーブル作品20221118縦

そして、ほかの生徒さん達にはまた異なる人生経験や価値観があるから、それぞれが違ったテーマや基準を用いて個性的なテーブルを演出していることもよく伝わってきました。

家族愛、ファンタジーの世界への憧れ、発酵食、クリスマスの季節感・・・

ひろこさんは生徒さん達が自由に想像の翼を広げてテーブルを創造出来る場を、作品展というカタチでクリエイトしていたのでした。

ナチュラル薬膳生活専門家養成コースで学ばれていたときから、ひろこさんは、森羅万象の自然変化に合わせて生きる中国古来の「陰陽五行説」の考え方を大事にして薬膳レシピを開発していました。

7年前にひろこさんが小さなふたりの娘さん達を育てながら、テーブルデザインを学び薬膳スクールにも通い始め、未来に想いを馳せてやろうとしていたこと。

わたくしは、この作品展で実際に卒業後のひろこさんの発展と進化を目にすることになったわけで、今日の感動はひとしおでした。

まとめ【卒業生の活躍】薬膳を仕事に活かしているテーブルデザイナーみうらひろこさん

今回は卒業生が薬膳を学んでどう仕事に活かしているのか、「【卒業生の活躍】薬膳を仕事に活かしているテーブルデザイナーみうらひろこさん作品展」をテーマにご紹介させていただきました。

ひろこさんは、一人ひとりに合わせて健康を守る中医学から生まれた薬膳の学びを活かして、テーブルデザインの仕事をしています。

今日は初冬の紅葉のお庭が美しい千葉県流山市「杜のアトリエ黎明」にて、ひろこさんが生徒さん達と主催している作品展を訪問。

杜のアトリエ黎明のお庭

ひろこさんがテーブルデザイン教室の仕事に薬膳をどう活かしているのか、その片鱗を実際に拝見することができました。

わたくしの気づきは2点。

ひとつ目は、ひろこさんが中医学や薬膳学の考え方を活かして、一人ひとりの個性を大切に伸ばしながらテーブルコーディネートを指導していることでした。

例として、夫婦のクリスマスディナーや、ファンタジックな誕生会をテーマに取り上げた生徒さん達のコーディネートを紹介。

それぞれが、ひろこさんの指導を仰ぎつつも、自分が表現したいように伸び伸びと家族やお友達をおもてなしする食空間を創造しているのが伝わってきました。

ふたつ目は、ひろこさんが中医学理論をご自身のテーブルデザインに一貫して活用し続けてくださっていること。

しかし、中国から来た薬膳の食事療法をそのまま、日本家庭のテーブル創りに持ち込むのではありません。

健康を守る食材選びや季節変化に合わせて食べる薬膳学をベースに、日本の四季折々の季節変化に合わせて、個性的な世界観を表現していらっしゃいました。

薬膳を勉強してテーブルデザインやエステサロンや料理教室や調剤薬局や病院など、卒業後に自分の得意分野や職場で学びの成果を生かしている人たちは少なくありません。

薬膳を仕事にしたい・薬膳を仕事に活かしたいと思っても、薬膳の先生しか思いつかなくて、どうしたらいいのか悩んでいる方からこれまで多くのご相談を伺ってきました。

今日ご紹介した「テーブルデザイン教室くらしって」主宰みうらひろこ先生の生き方も、そんな悩みを持つ人に一筋の光をもたらしてくれることでしょう。

実は奇しくも今日2022年11月18日の午前中、この日の午後からひろこさんの作品展に伺う前、ひろこさんと共に学び薬膳会を開催してきた柏本校サロン教室を横浜移転のため、不動産屋さんで売却引き渡しをしてきました。

こちらの記念写真は2015年の夏、ひろこさんが大変熱心にお勉強されて「ナチュラル薬膳生活アドバイザー」の認定資格を取得された際のサロン教室での認定証授与式の様子です。

ナチュラル薬膳生活コーディネーター認定証授与三浦寛子さま
2015年の夏に三浦寛子さんと「ナチュラル薬膳生活アドバイザー」認定証授与式

ナチュラル薬膳生活を千葉県柏市で14年間お伝えしてきて、溢れるほどたくさんの思い出を創ってきました。

生徒さん達との笑顔は生涯の宝物。

これまで続けてきた薬膳スクールがZOOM横浜校として生まれ変わりつつある今、千葉県流山市で薬膳のDNAを持つ卒業生がテーブルデザインの先生として活躍している様子を目に出来たこと、本当に幸せに思います。

2008年に薬膳スクールを立ち上げた頃から世の中のIT技術は猛烈なスピードで進化して、今ではナチュラル薬膳生活を伝えるのに、場所や時に囚われる必要のないオンライン学習が可能な時代がやってきました!

これからはZOOM横浜校として、オンラインでも対面でも生徒さまのニーズに柔軟に対応しながら、薬膳を仕事にしたい・薬膳を仕事に活かしたい人をプロにする薬膳スクールを続けて参ります。

みうらひろこさん、今日は素晴らしいお仕事のご様子を魅せて頂き本当にありがとうございました。

これからもお互いに食の仕事を通じて自分も人も幸せにするプロとして、ナチュラル薬膳生活の絆を大切にしていけたら幸いです。